リオ五輪の競泳を応援する私

『AERA』'16.8.8 No.34
 早いものでロンドン五輪から4年、リオ五輪の夏がやってきた。どれほどスポーツに疎い私であっても、夏季オリンピックの盛大なる祭典の直前の、ゾクゾクした気分というのは少なからず楽しいものである。

 小学校最後の夏休みのある日、その日は希にある登校日で、なんの目的で登校したのか今となってはまったく憶えていないのだが、教室でのやりとりが終わった後、校長室と職員室の掃除をしたことだけは薄らとした記憶がある。(当ブログ「魚の骨」参照)。
 校長室に置かれていた細長い花瓶の花の、花弁に近づいて匂いを嗅いでみた時、雌しべのあたりにぽつりと蜜がたまっていたのを発見した。私はミツバチの気持ちになって、その蜜を舐めてみた。さてそれがどんな味だったかまでは憶えていない。が、校長室で掃除をしたことで思わぬ発見があったことを内心喜んだ。ただでさえ夏休み期間中に学校に来るなんて鬱陶しかった気分が、それで一気に晴れやかになったのである。
 そして帰り際に職員室の前を通ると、テレビでロス五輪をやっていた。実に賑やかな音声であった。今までオリンピックに興味がなかった自分が、何故かその時だけとてもオリンピックが愛おしく思われたのだ。花の蜜のせいだろうか。カール・ルイス、レーガン大統領、マラソン競技で印象的だったガブリエラ・アンデルセン――。

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 『AERA』(朝日新聞出版)'16.8.8 No.34の表紙は、競泳の瀬戸大也選手。考えてみれば私は、今度のリオの五輪について、まだ周囲の誰ともおしゃべりしていない。リオ五輪が私の中で話題にすらなっていなかった。
 だから私は、ほとんど直感でこの号を買った。ぱっと思いついたのは、もうなんの前触れも脈略もなく無条件でこの人を応援しよう、表紙で大写しになっている瀬戸大也選手をテレビで応援しようじゃないか、ということだった。

 応援するにも準備が必要である。
 これは他の雑誌になるが、“日本代表選手名鑑”なるものを見つけた。そこで競泳の36人の顔と名前と略歴を頭にインプットし、イメージ・トレーニング的に競泳フィーバーさせてみた。さらには競泳スケジュールも頭にたたき込んでみた。…8月6日土曜、予選、男女400メートル個人メドレー、女子100メートルバタフライ、男子100メートル平泳ぎ。7日日曜、準決勝は女子100メートルバタフライと男子100メートル平泳ぎ。決勝は男子400メートル個人メドレー自由形、女子400メートル個人メドレー。予選は女子100メートル平泳ぎ、男子200メートル自由形、男子100メートル背泳ぎ…などなど。8日月曜、9日火曜、10日水曜、11日木曜、12日金曜、13日土曜と競技が続く。スマートフォンにもリオ五輪の民放公式アプリを入れ、情報取得のための万全の体制を整えた。

『AERA』での瀬戸大也選手に関する記事
 瀬戸選手を応援する理由なんてものはない。応援したいから応援するのであって、それ以上の理屈はない。
 彼は埼玉出身で、埼玉栄高校から早稲田大のスポーツ科学部入学と『AERA』で読んだ。その間のロンドン五輪には行けなかった。今回が初めてのオリンピック。大学入学後の彼の活躍なんていうのは、私がここで箇条書きにする必要がないほど一般で有名であるし、競泳に疎い私がそれを書くのはあまりにもおこがましい。とにかく、リオで大活躍するに決まっている。
 『AERA』の記事では、萩野公介選手との精神的丁々発止というか、そういういい関係についても知ることができた。とにかく競泳は、ポスト北島康介を担う選手の台頭が期待されているという。

 こうして書けば書くほどおこがましいのだけれど、私は瀬戸選手の競技人生を応援する。5月24日生まれだなんて、私と同じ双子座じゃないか。ポジティヴであっけらかんとした性格なんてよく分かる。何を考えているかなんとなく読めます。
 夏季のオリンピック。小学生の誰かが、職員室のテレビで同じ体験をするかも知れない。子供達がオリンピックのお祭り騒ぎをたっぷり楽しんでいる様子…を想像しながら、私もオリンピック・イヤーを存分に体感したい。

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